出産レポート2
日も昇る前の3時前、それは始まった。
生理痛みたいなのが始まった。
痛い…かなぁ?生理みたい。
一応陣痛アプリに入力しとこう♪
そんなのんきな感想も30分後には脂汗とふーふーと呼吸し耐える状態に、混乱へと変わる。
(痛みを呼吸でまぎらわせる)
(こんなのでスタッフさん呼び出して前駆陣痛だったら申し訳ない)
ひたすら耐えたものの、今までの生理痛を越える痛みに、大部屋なのに「ぐぅ!」とか「ぎぃぃ!」とか声が出そうで、まだ出産前の方が寝てらっしゃるかもなのに起こしてはいけないから廊下に転がしといてくれ、とナースコール。
すぐにスタッフさん来てくれて、様子見て救いの一言。
「NDR行きましょうか?ここでは気を使って落ち着かないでしょう?」
心のなかでは神!ありがとうございます!女神!!でしたが、「はひぃ」と返事してうなずくことしかできなかった。
スタッフさん(以降:ス)「歩けますか?」
私「たぶん…。いひぃ!早くは、歩けません」
ス「ゆっくりで大丈夫ですよ。荷物はもう一人のスタッフが持ってきますね」
女神。
ヨタヨタ歩いて入ると、痛みが引いたタイミングでお産着に着替えをした。
分娩台はまだ通常のベッドの形のまま。
横になり呼吸で痛みをまぎらわせる。
私「前駆陣痛で大騒ぎしてすみません」
ス「…たぶんこれ本陣痛だと思います」
なぬ!?
私「夫呼んだ方が良いですか?」
ス「心細かったらよいと思いますよ♪」
私「あとどのくらいで産まれますか?」
ス「早くてお昼頃、恐らく初産なので夕方頃ではないでしょうか」
心細い私は、明け方4時前だと言うのに夫に電話。しかし途中で陣痛の波が。
私「本陣痛だって。イテテ。ラズベリーリーフティー淹れてきてね」
夫「え?え?何?いつ産まれるの?もう?」
私「早くてお昼、遅くて…痛いぃぃぃい!!」ブツリ。
夫は寝ぼけながらも会話が成り立たない事と、声がヤバそうなことで用意をしてからきてくれた。
その時、既に子宮口4センチ。
それからは、いぎぃ!ひぎぃ!とふーふーの繰り返しで6センチ過ぎた辺りから「いきみたい」と思うようになる。
いきみたいというか、一週間以上ぶりに大便出したいような感覚。
いきみたい度に夫にテニスボールでお尻を押さえてもらう。
そしていきみ逃しの間にポカリを飲ませてもらう。百均のストローつきの蓋は最高に役立った。
ス「声を出さずに呼吸するといいですよ。息を止めずに、はい、すってぇぇ、はいてぇぇ」
これで本当に楽になるのだからすごい。
スタッフさんは的確だ。もう指示に完全に従おう。
つどつど、子宮口などの調子を見るために夫は部屋の外に出される。
その度に子宮口は1センチずつ開いていった。
私は、ここから開かないんだ、ここから12時間苦しむんだ、とずっと覚悟していた。
ところがさくさくといき、子宮口9センチの時、さすがに逃しではなくていきみたくて仕方なくなってしまった。
私「…もう、いきんでいいですか?」
ス「ダメでーす♡」
え?軽っ(笑)
しかし、次のチェックの後。
別途はついに分娩台の形に。
ス「子宮口10センチですね。いきんでいいですよ」
私「は、はひぃ。…うぅうううああああ!」
いきみも3回した位だろうか。
ス「次に合図したら胸元に手を持ってきてくださいね」
え?それって終わる頃やるやつ!どういうこと!?こんな早く終わらないでしょ?何?なんで?
ス「はい、いきんでー!」
あ、ヤバい。これで踏ん張ったら出口が切れる。でも、ここで怯んだらまた数時間戦うのかも。ここでやるしかない!!(この間たぶん1秒)
ふん!!!!
切れて血がたら~っという感覚。
ス「はい、胸元に手を置いてゆっくり吐いて~」
ずるりん、という感覚。
何か(へその緒)がブラブラと太ももに当たっている。
娘「おぎゃあああ!!」
赤ちゃん、泣いた…。
生きてる、無事だ。
その後、ちょっとした痛みと共に胎盤がずるりんと出てきた。
お産の進行が早すぎて間に合わなかったお医者さんが来て、切れたところを処置してくれた。
夫は、お医者さんの「すごい安産」というポツリと漏らした一言を聞き逃していなかった。
結局少しだけ縫ったが、裂けてはいなかった様子。
娘は何の問題もなく、生まれたてはザブングルの加藤さんの「悔しいです!」の顔だった(笑)
夫に一番にだっこさせてあげられて良かった。
これからハードな数ヵ月が始まるとは、私はアホすぎて知らなかった。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。